皆さんはラディウス・サイドカーブという言葉をご存じでしょうか。
どのスキー板にも「R〇(m)」というように表記されていますがスキー初心者や中級者当たりの方にとってはあまり考えたことがないと思います。
しかしこのラディウスについて正しく理解しておかないと、せっかくスキー板を購入したのに上手にラディウスが自分の滑りに合っていないためにターンできなかったり、暴走してしまったりする原因になります。
今回はそんな大事な指標の一つであるラディウスについて紹介していきたいと思います。ぜひ参考にしてみてください!
・これからスキー板を購入したい!
・ラディウスについてもっと知りたい!
・自分に合ったラディウスって何?
<推定閲覧時間6分>
1.ラディウス(サイドカーブとは)
ラディウス(サイドカーブとは)スキー板やスノーボードが側面で描いている回転半径を数値で示したものです。
ですのでRの数値が高いほどスキー板は直線的な側面になり、数値が小さいとより弧を描くような側面になります。
これによってスキー板で描けるターンの大きさが変化してきます。
ラディウス(サイドカーブ)が大きい値のものは大きなターンをするのに優れており、ラディウス(サイドカーブ)が小さい値のものは小さなターンをするのに優れています。
おそらくいパン的なオールラウンドスキーでしたらR12~R15が多いと思います。
2.なぜラディウス(サイドカーブ)で曲がりやすさが変わるのか
ここまでの説明で納得できた方はいいのですが、多くの人はなぜラディウス(サイドカーブ)が大きいと曲がりにくく、小さいと曲がりやすいのか疑問に感じると思います。
ここではその理由について紹介していきたいと思います。
皆さんはスキー板が曲がる仕組みを知っていますか?
上手なスキー選手であればスキー板を立てることで自分から曲げようとしなくてもスキー板が勝手たわんで曲がってくれます。
スキー板を立てて側面で滑るこの滑り方はカービングともいわれており、スキー板の性能を最も生かすことができるターン方法になります。
このカービングターンをするときのことを考えてみてください。
もしスキー板が直線状のただの板だった場合、スキー板を立てても板はたわむことができずターンができません。
一方でスキー板の側面が弧を描くようになっている場合、スキー板を立てて側面で滑ろうとすると地面との間に隙間ができます。
この隙間ができることによって体重や圧力でスキー板がたわみやすくなりターンができるようになる仕組みです。
ですのでスキー板の側面で滑る時は、側面の描く弧が小さいとより雪との間に隙間ができやすくたわみやすくなるため小さなターン弧を描けるという仕組みなのです。
ラディウス(サイドカーブ)は「R」が小さいほどたわみやすく「R」が大きいほどたわみにくくなる。
3.曲がりやすさはラディウス(サイドカーブ)だけでは決まらない
ここまでの解説でラディウス(サイドカーブ)は曲がりやすさを示しているのだと思っている方が多いと思います。
実際にラディウス(サイドカーブ)は曲がりやすさを表していると考えていただいていいのですが、必ずしもラディウス(サイドカーブ)が小さいからと言って曲がりやすい板だとは言えません。
先ほど解説したようにスキー板はたわみやすいとターンがしやすいのですが、同じラディウス(サイドカーブ)でもスキー板の種類によってそのたわみやすさは異なります。
一般的に初心者・中級者用のスキー板はスキー板が軟らかく、たわみやすい構造になっており、一方で上級者や競技用スキー板ではスキー板はかたく、たわみにくくなっています。
この理由としてはかたい板だとたわむのに力がいりますが、その分たわみが解放されたときのエネルギーが大きくなり、より推進力を得られるため上級者や競技用スキー板ではかたい板が使用されています。
スキー板の曲がりやすさは、同じラディウス(サイドカーブ)でもスキー板の種類によって異なる場合がある!
4.最後に
いかがでしたでしょうか。
中級者から上級者にとってスキー選びでラディウス(サイドカーブ)を無視することはできません。
また大回り用と小回り用でスキー板を変えている方にとってもラディウス(サイドカーブ)についてしっかりと理解しておくことはとても重要になってきます。
皆さんがラディウス(サイドカーブ)について少しでも理解していただけましたら幸いです。
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