皆さんはスキー板を何本持っていますか?
ちなみに私は今練習に使っている板は2本でサブとして1本持っています。
競技スキーをして大会に出ている人は大回り用の板と小回り用の板の2本を持つことが多いのですが、大回り用の板と小回り用の板の違いを皆さんはしっていますか?
今回は大回りと小回り用の板の違いと、どれくらいのレベルの人に必要なのか説明したいと思います。
(写真はイメージです)
購入を検討している方やスキー板の種類についてわからない方はぜひ参考にしてください!
1.スキー板の違い
皆さんは大回り用と小回り用のスキー板の違いについてご存じでしょうか。
多くの人はわからないと思います。
また少しご存じの方は「長さ」が違うのではないかと考えると思います。
スキー板の違いとして「長さ」も関係しますが実はそのほかにもたくさん違うところがあります。
早速それらの違いについて紹介していきたいと思います。
①長さ
先ほども少しふれたように大きな違いとしてあげられるのはまずスキー板の長さです。
小回り用の板は160㎝付近のものが多いですが大回り用の板は180㎝付近のものが多いです。
長さが違うと板の扱いやすさとスピードに板のレスポンスが変わってきます。
短い板が扱いやすいのは想像できると思いまが、その一方で短い板は長い板に比べて雪の設置面積が少ない分スピード(遠心力)に絶えずらいのが特徴としてあげられます。
ですので、例えばコブを滑る時は大回り用の板で入ると板が回しずらいのでスピードコントロールが難しくなってしまいます。
(中にはあえて大回り用の板を使用してコブに入る練習をしている選手もいますが…笑)
大回り用の板は長く扱いずらいですが、スピードが出てきたときの安定力があります。
②ラディウス
スキー板には「R」という表記で記されている「ラディウス」という言葉をご存じでしょうか。
例えば大回り用の板でしたら「R25」のように板に書かれていることが多いです。
ではラディウスとはいったいどのようなモノなのでしょうか。
ラディウスとは「その板の側面で描けるターン弧の大きさ」を表しているものだといえます。
うまい人の滑りに共通して言えるのは、スキー板の表面が斜めに傾き、スキー板の滑走面は雪面に触れていないですよね。
板は性能上、圧力を加えることでたわみが発生するのでそのたわみだけでスキー板は曲がってくれます。
自分から板をずらさずに板のエッジ(側面の金属)部分だけで滑る時に、板が曲がってくれる回転半径をRで示しているのです。
(ちなみにこの滑り方はカービングターンといいます。)
わかりずらい方もいると思うので、詳しい説明はまた今度記事にして更新したいと思います!ここでは「板で描けるターン弧の大きさ」とだけ覚えてもらって大丈夫です。
詳しくは以下の記事で紹介していますので是非参考にしてください
つまり回転半径を示しているのでたとえ同じスキー板の長さでもR15の板とR20の板がある場合は、後者の方が曲がりにくく大きなターン弧を描くのに適しているといえます。
③ビンディング
これは小さな違いですがスキー板を購入するときについてくるビンディングにも違いがあります。
ビンディングには解放値と言ってどれくらい圧がかかったら外れるかを数値で表したものがあります。
例えば解放値が高ければ、スピードを出し、足に圧が多くかかった状態でも外れにくくなります。しかし、転んだ時に足から板が離れにくくなるので怪我の原因になったりもします。
小回りではスピードが大回りほどでないため解放値が低めのビンディングが使用されることが多く、逆に大回り用の板では解放値が高いビンディングが使用されています。
細かな違いですが、明らかに解放値の低いビンディングが使用されているスキー板で大回りなどの高速系の滑りをすると滑走中に板が外れてしまい転んでしまいます。
2.板は2本必要?
ここまで大回り用のスキー板と小回り用のスキー板の違いを紹介してきて、なんとなく滑りに合わせたスキー板にするメリットも分かってきたのではないでしょうか。
上で紹介したことで特に重要になってくるのは②のラディウスです。
しかし、ラディウスは説明したようにスキー板をずらして滑る方にとってはあまり関係ありません。
うまい人の滑りのようにエッジを使用して滑る「カービングターン」ができる人にとってはラディウス大変重要になってきます。
つまりスキー板を二本使い分ける必要がある人は「カービングターンができる人である」ということが一番のポイントになってくるのです。
皆さんが2本の板を購入しようとしているときにはぜひ参考にしてみてください。
必ずしもきれいなカービングターンをできなくても大丈夫です。
それでも不安な方はインストラクターや私のTwitterでもいいので、第三者に滑りの動画を送ってみてください。
3.最後に
いかがでしたか?
少しでもスキー板の持つ性質の違いについて理解していただけましたでしょうか。
スキー板は決して安い買い物ではありません。
購入する際には周りの人の意見を聞いて慎重に考えてから購入してください!
このサイトがその手助けになってくれれば幸いです。
このほかにもスキーに関する役立つ情報など紹介していますのでよかったら覗いていってください。